20090620

フレキシブルな扉で空間を変える





中庭と室内は木製のガラス扉を開放することで空間が大きく変化し,内外が一体化となった開放感が得られる.
中庭とその外部の境にあるこの大きな杉板の扉の開閉によって,さらに空間に深みを増しスペースの趣きが変わる.

使われ方を限定しない空間はフレキシブルにスペースを自由に楽しく共有でき,
風の流れや視覚的な変化だけではなく,空気感や気配に大きな変化が感じることが出来る.

20090619

空間の変化を楽しむ




L字型に開かれていた中庭は,木製建具を閉めれば落ち着いたホールと待ち合いのスペースにもどる.

コーナーには柱は無いが建具どうしが精度よくぴたりと合わさっている.

ガラス越しに見る中庭は少し趣が違った感じに見えるが,室内は落ち着きを取り戻す.

外部にある水盤からの光の照り返しが室内の土壁にゆっくりと...うごめく.

20090618

低い大屋根に囲われたポーチ




大屋根からの雨水が壁をつたって水盤に流れ込む.

ポーチの天井は,大屋根を支えてる古材の大きなキャンチレバーの梁が見える.

入り口の扉は赤松の古材をスライスしたもので,ベンチは帯鋸目の仕上げのカバ桜の無垢板.

壁は薄いグレーで木コテ仕上げの左官仕上げとなっている.

壁の上部にスリットがあるがこの壁の向こうに中庭がある.

ポーチからは中庭の存在が分からない様に計画している.

20090617

古材の再利用



古材のある家

ホールの天井に見えるのは約10m の長さの古材(木造小学校を解体したものを再利用)の大きな梁が大屋根を支る. 約5m の跳ね出しのキャンチレバーの庇の先端までのびている.

家づくりのテーマとなったのが,中庭,大木,巨石,古材,水盤.

五感をいかせる生活ができる環境作りであった.

ホールには,大きな古材の梁の風格が見え隠れしている.

20090616

石の存在感




中庭には黒い大きな石が二つある.

富士山のふもとにあった溶岩石である.

床の仕上げは山で取れた大きなグリ石を,よりすぐって平らな面を上にして平滑に並べただけである.

大きな石を置く事で中庭には絶妙な緊張感が生まれることとなった.

20090615

雨水をためた水盤




大屋根に降り注いだ雨水が一旦水槽に溜まり,そこから溢れ出た水が水盤に流れる.
そのお陰で常に水はきれいな状態である.

水盤はステンレスの枠で出来た深さ5cmと浅いもので簡単なしくみ.

水盤に反射した光が窓を通してホールの天井や土壁の壁面を照らす.